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ほうとう・きしめん・うどん・すいとんの違いなど!ほうとう麺だけあるけど、きしめんの代用になる?

ほうとう・きしめん・うどん・すいとん 食べ物

うどんときしめんは、作り方は同じですが形が違います。

どちらも生地に塩を使います。

また、ほうとうときしめんは、形は似ていますが作り方が違います。

ほうとう麺には塩を加えません。

ほうとう麺ときしめんは、代用できますよ。

ほうとうとすいとんは、どちらも塩を使わない点では同じですが、すいとんの形は、麺ではなく団子状です。

ほうとうやすいとんは、うどんと違い、そのまま汁に入れて煮込みます。

同じ味噌ベースの山梨名物「ほうとう」と、名古屋名物「味噌煮込みうどん」は、味付けや具材、麺などが違います。

それぞれについて詳しくお伝えします!

ほうとう・きしめん・うどんの違いは?

ほうとう、きしめん、うどんの大きな違いは、麺の作り方や形です。

細かい違いはありますが、簡単に言うと、

  • うどんときしめんは、作り方は同じだけど形が違う
  • きしめんとほうとうは、形は似てるけど作り方が違う

こんな感じです。

作り方や形の違いで、麺の食感が変わってきます。

うどんやきしめんは、塩を加えてこねたり、生地を寝かせたりすることで、コシのある食感になります。

一方、ほうとうは、塩を加えません。

生地もあまり寝かせないので、モチっとした食感になります。

また、ゆで方にも違いがあります。

一般的に、うどんやきしめんは麺をお湯でゆでますよね。

ほうとうは、お湯で茹でず、そのまま汁で煮るためトロミのある汁になります。

うどんは塩を加え、こね&寝かせてコシのある食感に

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普段、お料理やお菓子作りでよく使う小麦粉は「薄力粉」です。

うどんは、薄力粉よりグルテンがやや多い「中力粉」を使います。

グルテンとは、小麦粉の中に含まれるたんぱく質組織です。

塩を加えてこねることで、グルテンのつながりを強くします。

また、生地を寝かせて時間を置くことで、グルテンがよりつながり、弾力のある食感を出すのです。

きしめんはうどんより薄く幅が広い

うどんときしめんの生地は、同じと考えてよいでしょう。

うどんより薄く、幅広に伸ばしたものがきしめんです。

きしめんは愛知県の名物。

平打ちうどん、ひらめん、ひもかわ(群馬県桐生地域の郷土料理)も、きしめんと同じように幅の広い麺です。

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乾麺の場合は、太さによって「うどんは幅1.7mm以上」「きしめんは幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満」と分類されていました(消費者庁の食品表示基準)。

※乾麺以外は決まりがありません

うどんの二倍以上の幅があるとは、結構違いがありますね。

薄く伸ばすのは大変そうですが、そのおかげで、喉越しなめらか・つるつる食感が生まれるのですね。

ほうとうは塩を加えず、こねや寝かしも少ない

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ほうとうは、見た目はきしめんと似ていますが、生地に塩を加えません。

「こね」や「ねかし」の時間も比較的短いです。

小麦粉にぬるま湯を少しずつ加えながらこねて少し休ませてから、打ち粉をして薄く伸ばし、幅広に切ります。

薄さや幅に基準はありません。

ぬるま湯でこねることで小麦内のでんぷんが糊化し、粘り気とモチモチ感が生まれ、ほうとうらしい食感になります。

塩不使用のため、うどんほどグルテンは強くなく、コシ感よりもモチっと食感の煮込み麺といえます。

 

ほうとうとすいとんの違いは?

ほうとうもすいとんも、塩を加えずに作る点は同じです。

ほうとうとすいとんの違いは形。

先ほどお伝えしたように、ほうとうは平べったい麺ですが、すいとんは麺にしません。

一般的に団子状です。

すいとんの形は団子状

すいとんに明確な定義・基準はなく、合わせる具材・ベースのお出汁・すいとん生地の固さなど、地域や家庭によって独自の発展をしています。

一般的に、すいとんは、小麦粉を水で練ったものをすくって汁物に落とします。

小麦粉と片栗粉を使う場合もあるそうです。

生地を固めに作り、手でちぎって汁に入れる地域もあります。

出汁は醬油ベースが多いです(地方によります)。

うどんのつゆのイメージです。

麺のように成形する手間がないので、手軽に作れるのも魅力的ですね!

例えば「主食を切らしてた!」という時も、小麦粉があればササっと作れます。

ほうとうは幅広の麺

先ほどお伝えしたように、ほうとうは、ぬるま湯で練った生地を幅広の麺にして煮込んだものです。

ただし、すいとんのような形の地域もあるようです。

(そうなると、違いは味だけになりますね)

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ほうとうは、たっぷりの野菜とともに煮込むことが多いです。

出汁は味噌ベースが多いでしょう。

かぼちゃの入った具だくさんの味噌汁のようなイメージが強いですね。

ほうとうは、もともと稲作に適さない土地において、米の代用食として重宝されてきた小麦料理です。

すいとんも同じく米の代用食として知られ、戦時中・飢饉など食糧事情の乏しい状況下で各地の食生活を支えた小麦の郷土料理です。

ほうとうやすいとんに似ているものは他にも!

このように「小麦を水で練ったもの」は、人々の生活の中で身近に親しまれてきました。

シンプルな作り方ながら、加水量や形状、合わせる具材・調味料などによって変化自在に広がっています。

ほうとうやすいとんに似ている料理を調べてみると、たくさんあってびっくりでした。

いくつかご紹介しますが、地域によって呼び方が違うだけで、すいとんと同じものだとも言われています。

はっと、とっちゃなげ、つみっこ、みみ、ひっつみ、だんご汁、だご汁、おきりこみ、おっきりこみ、にぼうと、・・・。

ちなみにわが家では、子供の頃から「だんご汁」と呼んでいます。

すいとんの事を指していると思いますが、両親とも他県の出身なので、どの地方の呼び方かは不明です。

ひっつみ(青森県・岩手県)

・塩なし生地
・ちぎり団子状
・ねかせ時間は1時間~半日

粉をこねて、たっぷりねかせた生地を、汁物につまみ入れます。

ひっつみの詳細やレシピはこちら(農林水産省公式サイト)

はっと汁(宮城県)

・塩なし生地
・やや平麺状
・ねかせ時間は2時間

指でペラペラに伸ばしたものを餅のように、甘くしたり汁物に入れたりして楽しみます。

はっと汁の詳細やレシピはこちら(農林水産省公式サイト)

だご汁(九州地方)

・塩なし生地
・ちぎり団子状
・ねかせ時間はほぼ無し
・味噌味

小麦粉や米の粉を水で練った生地を、ちぎって団子にしたものです。

だご汁の詳細やレシピはこちら(農林水産省公式サイト)

やせうま(大分県)

・塩あり生地
・平麺状
・ねかせ時間は1時間

平たく伸ばしてゆでたものに、砂糖と黄な粉をまぶして食べます。

やせうまの詳細やレシピはこちら(農林水産省公式サイト)

いくつかご紹介しましたが、基本的には小麦粉を水で練ったものを団子の代用として、お餅などと同様に汁やあんこ・甘い食材と合わせていただきます。

土地で良く取れる食材(肉や野菜)を合わせることが多く、郷土料理の魅力が満載です。

ほうとうと味噌煮込みうどんの違いは?

ほうとうと煮込みうどんは、汁の味や麺が違います。

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ほうとう(山梨)

  • 麺:塩なし(ほうとう麺)
  • みそ仕立て
  • 主な具はジャガイモ、かぼちゃ、人参、白菜、椎茸、大根、長ネギ、油揚げ

味噌煮込みうどん(名古屋)

  • 麺:塩を加えずに作ったうどん
  • 赤みそ仕立て(八丁味噌)
  • 主な具は鶏肉、油揚げ、卵、かまぼこ、長ネギ、干し椎茸

麺の違い

ほうとう麺とうどんでは、麺の形が違います。

どちらも、基本的には塩なしで打った麺を、別ゆでにせずそのまま煮込む点は同じです。

一般的なうどんには塩が入っていますが、味噌煮込みうどんの場合は入っていないんですね。

塩を使わないことで、煮込んでも柔らかくなりにくいんだそうです。

これは初めて知りました。

名古屋の味噌煮込みうどんは、麺をお湯でゆでずに直接汁に入れて煮込む点も、普段食べているうどんと違うところです。

以前お店で食べた時に、生煮えかな?と感じるような独特の食感だったのは、このためだったのですね。

味の違い

味噌ベースで煮込む点でどちらも同じですが、味噌の種類が違うので味が全く違います。

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味噌煮込みうどんといえば、愛知県、名古屋の名物です。

鶏肉や野菜と麺を一緒に土鍋に入れて、八丁味噌仕立てのお出汁で煮込むアツアツの逸品。

一方、山梨県名物のほうとうは、野菜たっぷりのみそ仕立ての煮込み麺料理。

ほうとう汁は、カボチャの味噌汁を想像するとわかるかと思いますが、味噌煮込みうどんは馴染みのない八丁味噌を使っているため豆味噌の独特の味わいです。

具材も違いますね。

ほうとうは野菜の種類が多い(特に根菜)一方で、味噌煮込みうどんには卵・鶏肉といったたんぱく質が含まれます。

栄養バランス的にも甲乙つけがたいところです。

ほうとう麺だけもらったけど、きしめんやうどんの代用になる?

うどんやきしめんは身近な食材だけれど、ほうとうには馴染みが無い。

そんな中、お土産で頂いたほうとう麺の調理法に迷ってしまう方も少なくないはず。

うどんやきしめんと同じように調理をしていいのか…。

結論から言うと、代用可能です!

ほうとう麺についている打ち粉は、煮込む際に独特のとろみを生みます。

ほうとう鍋ではとろみも魅力の一つですが、他の食べ方をする場合は別ゆでしましょう。

煮込んで食べる場合でも、とろみがない方が好みなら麺だけ茹でてから煮てももちろんOKです!

お湯で茹でてから水にさらす一手間を加えると、グッと調理の幅も広がります。

きしめんやうどんと同じ感覚で使えますよ。

本場山梨県でも、ざるうどんの様に、冷たくしたほうとうを具入りの汁と一緒にいただく「おざら」という郷土料理が夏場に親しまれています。

厳密にいうと、やや細目に仕上げた麵を使用し、喉越のどごし・すすりやすさを調整しているようです。

想像してみると…、ツルっとしておいしそうです!

また、焼うどんなど炒める調理法も、意外と美味しくいただけるようです。

湯でて水で引きしめた後は、いつものように焼うどんの調理をすればOK。

幅広の麺で作る焼うどんは、普段と一味違って美味しそうですね。

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