メレンゲのお菓子をお土産でいただいたり、お菓子の詰合せに入っていたりしたときに、あの美味しかったお菓子の名前はなんだろう?って思うことがあると思います。
メレンゲの焼き菓子には、ムラング(メレンゲ焼いたやつ)、マカロン、ダクワーズ、シュクセなどがあります。
この記事では、メレンゲを使った焼き菓子の種類や特徴、また簡単に自宅で作れるムラングとロッシェのレシピをご紹介します。
メレンゲのお菓子の名前
メレンゲは、泡立てた卵白に砂糖を加えたもので、お菓子作りによく使われます。
軽い食感と甘さが特徴で、多くのバリエーションがあります。
以下は、主なメレンゲ焼き菓子です。
- ムラング(メレンゲクッキー)
- マカロン
- シュクセ
- プログレ
- ダクワーズ(ダックワーズ)
- ロッシェ
- ロカイユ
- ビスキュイ
- ウ・ア・ラ・ネージュ
この中で、一番シンプルなのが「ムラング」です。
「ムラング・フランセーズ」とは、フレンチメレンゲのことで、卵白と砂糖を泡立てたものです。
これは多くのお菓子のレシピで見かけます。
ムラング(メレンゲクッキー)
ムラング(meringue)は、メレンゲを焼いて作るサクサクとした食感のお菓子です。
メレンゲクッキーや焼きメレンゲなどとも呼ばれます。
基本的な材料は卵白と砂糖だけで、メレンゲ特有の軽い食感が楽しめます。
和三盆と卵白で作った落雁のような風味のメレンゲもあります!
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家で焼く際は、約100度でじっくりと焼くことがコツです。
ムラングは、シンプルながら、チョコレートをコーティングしたり、生クリームをトッピングするなど、アレンジも自由です。
マカロン
おしゃれなマカロンも、実はメレンゲを使った焼き菓子です。
「maccherone(マッケローネ)」というイタリア語が語源で「繊細な生地」という意味を持っています。
「ダロワイヨ」をはじめ、口コミで星4.5以上のお店もたくさんあります!
マカロンの材料には、フレンチメレンゲ(卵白と砂糖)、アーモンドパウダー、粉砂糖、食用色素が使われます。
マカロンは材料を混ぜた後、「マカロナージュ」という工程を経て、光沢のある表面と「ピエ」と呼ばれるひだを作り出します。
シュクセ
シュクセ(succès)は、「成功」という意味のフランス産の焼き菓子で、渦巻き模様が特徴的です。
ナッツを加えることで、香ばしさとサクサクした食感が楽しめます。
PATISSERIE REIN(@REIN_LIEBEN )
ブルーベリーのダクワーズ
シュクセ
カヌレ pic.twitter.com/51KQzBs6lo— みなみん (@37min_) July 17, 2021
主要な材料は、フレンチメレンゲ(卵白と砂糖)、アーモンドパウダー、ナッツ、薄力粉です。
生地にアーモンドパウダーを混ぜ、さらにナッツをトッピングすることで、香ばしい風味が際立ちます。
ダクワーズに似た生地を使いながらも、低温で焼いてじっくり乾燥させることでシュクセはサクサクの食感になります。
一般的には2枚のシュクセでクリームを挟んで食べます。
クリームの味を変えることで、さまざまなバリエーションを楽しめます。
プログレ
プログレ(Progrès)は、シュクセと同じ材料、同じ方法で作られるお菓子です。
ただし、クリームの種類が異なります。
プログレにはコーヒークリームを使用します。
このお菓子の主要な材料はフレンチメレンゲ(卵白と砂糖)、アーモンドパウダー、ナッツ、薄力粉、コーヒーです。
アーモンドの代わりにヘーゼルナッツを用いることもあり、その場合プログレと呼ばれます。
ダクワーズ(ダックワーズ)
ダクワーズ(Dacquoise)は、フランスのダクス町が名前の由来で、ふんわりとした厚みのある生地が特徴の焼き菓子です。
主な材料は、フレンチメレンゲ、アーモンドパウダー、砂糖(粉砂糖)です。
お菓子の詰め合わせでよく見かけますね。
主にフランスではホールケーキの底に使われていました。
日本でよく見る小判形のダクワーズは、日本人パティシエのアイデアから生まれたそうです!
シュクセと同じく、アーモンドパウダーとメレンゲを使い、さらに表面に粉砂糖を振ることで、焼いている間の生地内の水分蒸発を防ぎ、ふんわりした食感を実現しています。
ロッシェ
ロッシェ(Roche)は、フランス語で「岩山」という意味を持ち、岩のような外見が特徴的な焼き菓子です。
主要な材料にはイタリアンメレンゲとクルミが使われます。
フレンチメレンゲで作ることもできますよ。
イタリアンメレンゲは、先に卵白を泡立てた後に煮詰めた砂糖シロップを加えてさらに泡立てる方法です。
スプーンで一口大にして焼くのが一般的で、マシュマロやアイスクリーム、ババロアなどにも使われます。
ロッシェは、通販サイトで探すとなかなかヒットしませんが、お米のロッシェ(柴又い志い)がありました。
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ロカイユ
ロカイユはフランス語で「岩」を意味しています。
その名の通り、見た目がゴツゴツと岩のような形です。
中にはヘーゼルナッツがたっぷり。
サクッとした口当たりと、口の中でシュワっと溶けていくような食感が癖になるんだそうです。
ビスキュイ
ビスキュイ(biscuit)は、メレンゲと卵黄を使用したお菓子で、ビスケットの語源ともされています。
メレンゲベースではないので、メレンゲの焼き菓子とはちょっと違うかもしれませんがご紹介します。
ビスキュイの主な材料は、フレンチメレンゲ、卵黄、砂糖、薄力粉です。
卵黄と卵白を別々に泡立てた後に混ぜ合わせ、小麦粉を加えて作ります(別立て法)。
フィンガービスケットとして売っていて、これをティラミスの土台に使うというレシピも見かけますね。
実際、このフィンガービスケットをティラミスづくりの定番にしている方もいます。
ちなみに、ビスキュイは「ビスケットやクッキーなどの焼き菓子」と「スポンジ生地全般」の二つの意味を持ちます。
ビスキュイは、別立て法でケーキを作る方には、なじみのある生地かなと思います。
そして、ビスキュイに似たものに、ジェノワーズ(génoise)といって、卵黄と卵白を分けずに同時に泡立てるスポンジ生地もあります(共立て法)。
ウ・ア・ラ・ネージュ
ウ・ア・ラ・ネージュは、メレンゲをお湯で茹でるというユニークな製法のメレンゲ菓子です。
焼き菓子ではないものの、メレンゲを使ったお菓子として紹介します。
ウ・ア・ラ・ネージュ
『卵の雪』という名前のお菓子。メレンゲを茹でてふわふわの雪のようにし、アングレーズソースに浮かべて提供する。上にアーモンドを飾ったりカラメルを塗ったりすることも多い。
アングレーズは牛乳、卵黄、砂糖を加熱して作るカスタードに似た味のソース #フランスケーキ道 pic.twitter.com/DbiaUQfip1— 珍獣 (@tinziu) December 7, 2018
「泡雪卵」とも称されるこのお菓子には、フレンチメレンゲ、クレーム・アングレーズ、カラメルが使用されます。
お湯で茹でたメレンゲをクレーム・アングレーズの上にのせ、カラメルをかけて仕上げます。
クレーム・アングレーズの代わりに溶かしたアイスで代用すると、より簡単に作れます。
仕上げにカラメルをかけることで、ほろ苦いアクセントが加わります。
アーモンドスライス等を添えることもあり、フランス料理のデザートとしても人気があります。
家庭で簡単に作れるメレンゲ焼き菓子レシピ
家で簡単に作れるメレンゲ焼き菓子に挑戦してみませんか?
初心者にも作りやすいメレンゲの焼き菓子、ムラングとロッシェのレシピをご紹介します。
余った卵白を活用して、美味しくて無駄のないお菓子作りを楽しんでください。
ムラングの作り方
材料
- 卵白:卵1個分
- 砂糖(グラニュー糖):25〜35g(量は好みに応じて)
ハンドミキサーなど、泡立てる道具や絞り袋も準備してください。
作り方
- オーブンを100℃に予熱します
- 卵白をボウルに入れ、ハンドミキサーなどで泡立てます
- 砂糖を4~5回に分けて加えて混ぜながら、角が立つまでしっかり泡立てます
- メレンゲができたら絞り袋に移しましょう
- クッキングシートを敷いた天板にメレンゲを絞り出します
- 予熱したオーブンで60分間焼きます
ムラングは湿気に弱いので、保存する際は乾燥剤を一緒に入れるとよいです。
ロッシェの作り方
材料
- 卵白:卵1個分
- 砂糖(グラニュー糖):25〜35g(量は好みで調整)
- クルミ:40g(事前に刻んでおく)
ハンドミキサーなど、泡立てる道具も準備してください。
作り方
- オーブンを100℃に予熱します
- 卵白をボウルに入れ、ハンドミキサーなどで泡立てます
- 砂糖を4~5回に分けて加えて混ぜながら、角が立つまでしっかり泡立てます
- クルミを加えてさっくりと混ぜ合わせます
- クッキングシートを敷いた天板にスプーンで生地を落とします
- 予熱したオーブンで40〜60分焼きます
ロッシェには生地にココアを加えたり、焼き上がりにチョコレートでコーティングしたりするアレンジも楽しめます。
まとめ
メレンゲを使う焼き菓子の名前をご紹介しました。
メレンゲを使った焼き菓子にはいくつか種類があります。
メレンゲそのものというムラング(メレンゲクッキー)や、シュクセ、プログレ、ロッシェ、ダクワーズ、マカロンなど。
メレンゲの起源についてはさまざまな説がありますが、実はフランスではなくヨーロッパの他の国々から伝わり、その後フランスで広く普及し、人気のあるお菓子となったようです。
ムラングとロッシェはお家でも簡単に作ることができるのでぜひ試してみてください!